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ブラックホールシャドウ
ISCOの部分で考えたものを質量0の粒子(光子)で考えましょう。
シュバルツシルト計量
シュバルツシルト計量は以下のように与えられます。
シュバルツシルト半径を
質量のない粒子の運動方程式
アフィンパラメータを用いて
で書かれる4元運動量は
を満たします。
式変形
光子の4元運動量の内積より
そして
です。球対称の仮定より角運動量が保存し、粒子の運動は一平面に限定できます。簡単のため、
となります。
有効ポテンシャルと光子球の半径
有効ポテンシャルを
とおくと
となるのは、角運動量の値によらずに
となることがわかります。他に極値を持たず、この点で有効ポテンシャルが最大となります。
ポテンシャルの最大値とブラックホールシャドウ半径
これよりギリギリのところでブラックホールに落ちる光子のエネルギーは
となります。以下の図のように考えると
のとき、ブラックホールに光子は落下することになります。これがブラックホールシャドウの半径です。