Table of contents
  1. エネルギー保存
    1. フリードマン方程式の変形
    2. 非相対論的物質の場合
    3. 相対論的物質の場合
    4. ダークエネルギーの場合
    5. 真空(空間の曲率)の場合

エネルギー保存

フリードマン方程式の変形

フリードマン方程式から

ρ˙+3a˙a(ρ+pc2)=0

これがエネルギー保存になっています。この式が、非相対論的物質や相対論的物質・ダークエネルギー・空間曲率にどのような制限をつけるのでしょうか。

非相対論的物質の場合

ρ˙m+3ρma˙a(1+pρmc2)ρ˙m+3a˙aρm=0  a3ρ˙m+3a2a˙ρm=0

これより

a3ρm=Const=ρm,0

となります。

相対論的物質の場合

ρ˙γ+3ργa˙a(1+pγργc2)ρ˙γ+4a˙aργ=0  a4ρ˙γ+4a3a˙ργ=0

これより

a4ργ=Const=ργ,0

となります。特に光子の場合、光子1個のエネルギーはhνより光子数は

nγ=ργc2hν

です。ドップラー効果より

ν0=ν1+z=aν

これらを総合すると

ργc2a4=Const=hνnγa4=hν0nγa3

よって

nγa3=Const

となります。これは粒子数保存を示しています。また状態方程式の補遺より、ργT4から

T4a4=Const=T04a04=T04

です。よって光子の温度はT=T0(1+z)となります。

ダークエネルギーの場合

ρ˙DE+3a˙aρDE(1+pDEρDEc2)=ρ˙DE+3(1+wDE)a˙aρDE=0 a3(1+wDE)ρ˙DE+3(1+wDE)a3(1+wDE)1a˙ρDE=0

これより

a3(1+wDE)ρDE=Const=ρDE,0

となります。

真空(空間の曲率)の場合

ρ˙K+3a˙aρK(1+pKρKc2)=ρ˙K+2a˙aρK=0  a2ρ˙K+2aa˙ρK=0

これより

a2ρK=Const=ρK,0

となります。


Copyright © github-nakasho